積分法(Ⅱ)
片や積分の役割は「曲がった図形の面積」が計算できることです。放物線と直線が囲む図形の面積,とかですね。面積を測るっていうのは,例えば農家さんからの税金を計算するときに,当然持っている田畑の面積に比例させないといけないので,積分法というのは結構昔からニーズがありました。田んぼにはいろんな図形のものがありますから。
ということで,歴史的には積分法の方が早く出現していて,その計算法も非常に複雑だったらしいのですが,ある時にニュートンとライプニッツが,お互い独立に,「微分と積分が互いに逆演算である」という画期的な大発見をしまして,それから積分の計算がエラク楽になりました。ちょうど「足し算と引き算」,あるいは「展開と因数分解」みたいな逆算の関係が見つかったのです。ここから「微分積分学」となる流れになりました。
それで,数Ⅱの積分法は「微分の逆算」として紹介・導入されています。本来の積分の定義っぽいのは数Ⅲの「区分求積法」で学びます。多くの文系の生徒の皆さんにとっては,ここが数学の最高到達地点となります。
ではまた次回。
Nasuno Kumao