ノートの取り方の提案
私のノートの取り方の指導は,いつも以下の内容です。
(1) まずB5のノートを用意します。コクヨの「キャンパスノート」とかですね。ちなみに私はA罫の30枚のノートの5冊セットとかをよく買います。なおよく聞かれますが,ルーズリーフはお勧めしていません。散逸しがちなのと,終わった感がしないからです。ルーズリーフは,「間違いノート」として,定期テストや模試で間違えた問題のポイントなどを書きためる時に,単元別にします。つまり「2次関数」とか「整数問題」とか,どんどん増えていきますから,後で差し込めますので,こういう時には便利ですね。
(2) ノートの中のページを2つ折りして,縦に折り目をつけて,左右に分けます。線を引いても良いですが,あまり手間をかけない方がいいでしょう。私は10枚ぐらい一度に折ります。
(3) まず左の欄は,自力答案を書くところにします。右の欄の上方は,現場での余白や計算用紙と同じ扱いで,解法の案をメモしたり,いろいろ書き出したり,実際に計算してみたりする場とします。ただし,模範解答を写す場が狭くなるので,ここは計算用紙上で行っても良いでしょう。右の欄の中ほどは,模範解答を写す場にします。そして右の欄の下は,まとめの欄です。赤文字で,何が教訓だったか,を書き残します。ここのまとめが下手な人は,模試の成績が良くありません。ここは大事なので,また条文として扱います。
(4) 解いた結果を3段階評価で,問題集の問題番号の近くに小さく,日付と一緒に書き残します。「○…できた!」「△…解法は合ってたけど,ミスった!」「×…全然ダメだった。」といった感じです。
(5) 「○」の場合は,赤文字でまとめを書いて,次に進みます。
「△」や「×」の場合は,模範解答を読んで,考えながら写します。だいたい本の模範解答は,そのページに収めるために,式変形等は全部書いてくれません。つまり,行間が長いことが多いので,自分でそれを解読する必要があります。(解読も良い勉強になりますよ!)
できれば「再現練習」した方が良いです。つまり,模範解答を読んで「ああ,こうやるのか」とだいたい納得できたら,いったん本を閉じて,ノートか別の紙の上に,解答を再現しましょう。そこで詰まると思いますから,それがあなたにとってのポイントです。再度,模範解答をチラっと見て,また閉じて答案再現を続けましょう。時には「分かるか!そんなの!」とキレたくなるかもしれませんが,まあまあそれは「これで賢くなれるのだ」と頑張りましょう。「うーん,上手いなあ~」と思ってね。
そしてまとめをして次に行きます。実際やってみると,この写すのが時間がかかって本当に大変なのですが,ここで考えながら写さないと,2回目になっても頭に残らなかったりしますから,ここは妥協しないで下さい。でも,この努力は報われる努力だと思いますよ。ただ,時間はかかるので,数学の受験勉強は早めにスタートするのが大事なんですね。
(6)なお,問題集は繰り返しますので,問題集の問題文はきれいなままにしておきましょう。テスト本番に近い形を保ちたいからですし,次回解く時のヒントになってしまうからです。もちろん,テスト本番では問題文にアンダーラインしたりしますけどね。どうしても問題文にも書きたい人は,問題文だけコピーしましょう。また,本の模範解答の欄にはいろいろ落書きというか,メモしてもマーカー引いても良いです。行間を埋めて下さいね。
(7)まあ,この取り方だと,場合によってはノートの空白が多くなることもありますが,あまりケチらない方が良いですよ。特に入試標準レベルにくると,ほとんど空白は気にならなくなるでしょうね。
(8)だいたいこれで手ほどきは終わりなんですけど,中にはもっと細かいことも気になる人もいるでしょう。自分で考える時の,考え方の要点は「そのやり方や工夫で,定期テストや模試で点が取れるか?」という基準です。そこを落としどころにして,最後は自己責任で判断して下さい。
一応,下に注釈入りの見本の写真もおいておきますから,参考にして下さいね。なお,私は「○△×」ではなくて「CMD」で残します。Clear, Miss, Difficultですね。
では,また次回。
Nasuno Kumao