極限(Ⅲ)

 数Ⅱの微分でチラッと学んだ極限操作ですね,つまりは無限を扱う入門がここになります。無限という「暴れん坊」をいかに手なずけるか,ということです。まずは分かりやすい数列の極限から入ります。ハサミウチの原理など,面白い話がまず出てきます。また,次には非常に重要な「無限級数」の話が出てきます。級数というのは「数列の和」を難しく言ったものですが,無限個足すってどういうこと?という話です。ただ,この級数論は,数学上非常に豊かな結果を持つ分野でして,習うのは大学ですが,例えば「オイラーの公式」ですね,e^{iθ}=cosθ+i・sinθという「神か!?」という公式があります。この公式は級数論から出て来ています。また,平方数の逆数の無限和はいくらか?(ベーゼル問題)という問題の結果も興味深いものです。

 そして次には関数の極限,そして関数の連続性の定義(重要)が出ます。関数のグラフが「つながっている」とは,式ではどう表現されるのか,それが出てきます。そして大事なのは,方程式の解の存在根拠としてよく使われる「中間値の定理」があります。このあたりから,大学数学の香りがしてくるところで,かなり抽象的ですから,まずは例題の解法を理解しましょう。

ではまた次回。

Nasuno Kumao

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です