数学の記号の意味を考えてみよう

 数学が苦手な人には,教科書に書いてあることがほんとに無味乾燥なものに見えて仕方ないだろうと思います。日本語なのに,意味が取れない,っていう感じですね。
 教科書は広く応用できるように,かなり抽象的にまとめられていることもその一因です。また,教科書はあまり厚くすると,学校で採用されないので,できるだけコンパクトにしないといけません。また,現場の指導者の味付けも期待されています。まあ例えると,教科書の内容っていうのは,袋に入ったインスタントラーメンの麺だけ,みたいなものですから,そのままでは到底食べられません。何かしらの解説を加えないと,理解は難しいと思います。逆に言えば,教師の腕の見せ所でもあるわけですね。
 まあでも,そうも言っていられないですから,一つヒントを言います。それは数学の記号を理解してみよう,ということですね。数学の式,とか記号は,まあ言ってみれば「数学語」という世界共通語で書かれているとも言えます。そこに何らかの意味を込めていることが多いのです。だから,それを解読すると,親しみがわいてくることもありますから,一つのキッカケにはなると思います。
 例えば,数Bの数列に出てくる「Σ」記号がありますね。これは和を表すのですが,和は英語では「Sum」です。この頭文字のSのギリシャ文字に当たるのが,Σです。だから「Σ」君が出てきたら「お,和を取るんやな?」と思って仲良くしましょう。
 数Ⅰの「判別式」はDで書きますが,discreminant の頭文字ですよ。何かを判別する,というぐらいの意味でしょうね。そういう風に,何というか,記号の持っている意味を調べるのも,数学への興味を増す一手ですね。

ではまた次回。

Nasuno Kumao

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