1日何時間やればいいんですか
脳の効率も考えよう。
通常の学年ごとの目安は,いろいろ説はあるようですけど,例えば平日は「学年+2」時間というのを聞いたことがあります。まあ,このあたりの通説は,皆さんの学校の進路指導の先生に聞いてみて下さい。
ただ,私は(勉強量)=(時間)×(脳の効率)と考えています。
この脳の効率,という点は,東大受験生なら当然気付いている人が多いようですね。皆さんも知っておきましょう。
(理系の人などで積分での面積計算が分かる人は,
横軸が時間,縦軸が脳の効率,というグラフを考えて下さい。
そのグラフと横軸とで囲まれた部分の面積が,勉強量になります。)
だから,「朝の1時間と,夜の2時間が同じこと」になる可能性もあります。
さらには,「収穫逓減の法則」にも配慮しないといけません。これは同じことを繰り返すと,そこから得られる収穫がだんだん減ってくる,という話です。例えば,お腹が空いてたまらないときに,ご飯を食べますと,1杯目はもうとろけるぐらいおいしいですね。で,おかわり2杯目もいけます。ただ,3杯目ぐらいになると,さすがに「もういいかな」と思えてきますよね。
それと同じで,同じ科目の勉強を目安としては2時間以上も続けると,効率が下がってくるはずです。だいたい,高校生ぐらいだと集中力が持続するのは通常,60分から90分でしょう。それも実際には,始めてから20分ぐらいしてすごくノってきて,それがしばらく高原状態(プラトー状態)で続いて,どこかで集中が切れる瞬間があります。まあ,個人差は当然ありますが,私の受験期はそうでした。そういうことで,学校の「時間割」っていう制度が有効なことが分かると思います。
何らかのヒントになれば幸いです。ではまた次回。
Nasuno Kumao