指導の実際(1)

 集団指導の難しさ
  私は学校の教師になる前は,塾講師と家庭教師の経験しかありませんでした。ですから,数十人同時に相手をする学校の授業は,集団を動かすことになるので,ただ数学を教えるだけでは済まない面があります。私が特に注意している原則を述べます。
 (1) 空白禁止の原則
  これは授業中に,生徒をヒマにさせない,という大事な原則です。これを放っておくと,授業崩壊しますから,必ず守りましょう。数学の授業においては,私は後述の「基本型の明示」をしています。ただやはり,解けたり吸収するスピードは生徒によってマチマチです。特に早く終わる子はどうしても出てきます。そういう時のために,発展問題,追加問題を用意しておきましょう。今日の基本型の発展でも良いし,近々ある模試の範囲でも良いし,あるいは定期テストの範囲内で何か復習させても良いと思います。やりがいのある問題を用意してあげましょう。そうして,基本型までは全員理解してもらい,結局「何をやれば良いのか」を,生徒が分かった状態にもっていきましょう。そして生徒が自宅や自部屋に帰り,同様の解法パターンを持つ問題(傍用問題集などで宿題に指定します)を,彼らが自力で解けるようになっていれば良いと思います。

ではまた次回。

Nasuno Kumao

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