第20条 入試合格の必要条件は,典型標準問題がスラスラ解けること
これは入試演習の授業でよく私が口にします。まあ,あくまでも「必要条件」ですけど,まず受験数学の勉強として目標とすべきレベルは,「典型標準問題がスラスラ解ける」状態に至ることだと思います。具体的には,核教材として選んだ入試標準問題集を 3 回繰り返し終わった状態でしょう。逆に言えば,「典型標準問題」とは,まともな「入試標準問題集」に掲載されている問題で,私のような指導者が「ああ,この問題ね。典型だね。このタイプの代表選手みたいな問題だね。」と言うような問題のことです。それを理解して,この1問が解けることが,同じタイプを5問も10問も解ける,そういう状態を目指して下さい。典型標準問題の数はそんなに多くなく,せいぜい150問から200問といったところでしょう。問題集の収録数もそのあたりのはずです。この「スラスラ」状態が実現できれば,後は,過去問演習に入れます。ただし,東大レベルは,過去問を集めた問題集をさらに一冊,はさんだ方が良いようです。
この第20条までを「中級編」とし,次回からしばらく「上級編」を展開します。
ではまた次回。
Nasuno Kumao