現役生の勉強法(1)例題3種

 さて,まず高校現役生へのアドバイスです。やはりまず目の前の定期テストが,最大の攻略目標となります。そのための考え方の基本は,これも後日,条文として書きますが,
 「例題の解法を理解暗記する」
ことが,数学の勉強の核になる,ということを知って下さい。
 具体的には,学校によると思いますが,定期テスト(中間考査,期末考査など)の実施2週間前には,出題範囲が発表されることが多いでしょう。そこを目安として,以下のように勉強してはいかがでしょうか。つまりは現役生の核教材は,教科書と傍用問題集になると思います。
 以下,このブログでは,教科書の例題,応用例題,そして傍用問題集(4STEPとかサクシードとか)の例題をまとめて「例題3種と呼ぶことにします。要は,出題範囲が発表されるまでの間に,その範囲の「例題3種」の解法を理解暗記してしまうことです。これができると,強化部などの多忙な部活の生徒さんでも,相当ラクになると思いますよ。これで「知識の骨組み」を作って下さい。より具体的に書くと,
 (1) 授業の予習では,次の授業で扱われるであろう「例題3種」を,まずシャーペンを持って解いてみる。模範解答は紙で隠して下さい。これは1~2分でも良いと思います。知らないはずなので。それで,模範解答を読んで,できれば「疑問点をはっきりさせて」から授業に臨みましょう。そういう「攻めの姿勢」がとても大切ですし,教師側も助かります。
 (2) 授業本番においては,「例題3種」の解法を理解し,つまり「なぜそうするのか」をある程度分かって,教科書の模範解答通りに筆が進むようにして下さい。数学は問題を解く経験の中で,その考え方の理解が進むものなんです。だから,ただ目で追うだけでは,「やった気になるだけ」で,かえって危険な勉強法なのですね。必ず「手を動かして」下さい。最低でも「考えながら写すだけ」でも効果はあると思います。
 (3) 復習においても,宿題があるでしょうから,「例題3種」の解法を念頭に置きつつ,理解暗記するように努めましょう。宿題の内容が「例題3種」の反復になっていることが多いと思いますが…。(少なくとも私はそういう狙いで出します。)
 (4) 翌日の空き時間に,さっとでも良いので,前回習った「例題3種」の解法をおさらいしましょう。これは見るだけでも効果はあると思います。不安なら,いらない紙とか,コピー用紙を大人買いして,その上で解いてしまいましょう。
 (5) 土日曜には,ここ一週間で習った「例題3種」を解き直してみると良いでしょう。
  こういう風に,「3回復習」に向けて,翌日と週末に「2回復習」しておくと,テスト直前期の3回目の復習がとてもラクになります。
 
 現役生の悩みは,この復習が充分でなく,試験2週間前に範囲が発表になって「あ~,そういえば中間があるんやったっけ…」となって,改めて教科書を見ても,すっかり忘れてらっしゃる。Oh…。残り時間が少ないから,それで後は「どの科目を捨てるか?」と,後ろ向きの努力が始まってしまう…。どうですか?心当たりあるでしょ?
 だから,「例題3種」の解法をまず,しっかり覚えることです。どうなれば良いかというと,「問題文を見た瞬間に解法がパッと頭に浮かんで,手がスラスラっと動いて,最後の答えまでキッチリ出せる」というのが理想です。当然この時は,例題の模範解答は,大きな付箋とか紙で覆って見えない状態にします。「テスト本番に一番近い形で練習」,ですからね。
 この状態が実現できていれば,残り時間で傍用問題集の他の問題を解いても,同じパターンが多いんだな,ということに気付くと思います。これは「知識の肉付け」の段階なんですね。

 模試への対応・準備については,ちょっといろいろと難しいので,また可能なら整理できた段階で投稿しますね。今日は例題3種」というキーワードがお伝えできれば幸いです。
 では,次回。

Nasuno Kumao

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