第13条 数学が苦手なら,まず一つの単元を徹底的にマスターせよ

 あくまでも私のイメージですが,数学が苦手でしょうがない人,というのは,例えると,射撃場にある「人間の形をした的」がありますよね。よく映画とかで出てくるものですけども,その苦手な人の回りに,数学の単元名が書いてある「人型の的」が,だいたい20本ほど囲むように立っている。その真ん中で,頭を抱えてうずくまっているのが,苦手な人のイメージです。数学を何とかしたい,でもこんなにたくさん単元があって,もうイヤだ,早く捨てたい!!と嘆いているのではないでしょうか。
 ただ,こうした時にまず考えてほしいのが「問題は細分化して処理する」という人生の知恵ですね,別の表現をすると,道や屋根に積もった雪を除くときは,一気にするのではなくて,スコップで少しずつかきますよね。そういう風に,一気に解決しようとしないことです。劣等感から一気に「逆転ホームランを打ちたく」なりがちだと思いますが,そうではなくて,まず,やるべき単元を一つ決めて,それをマスターするように,やり切ってみましょう。さっきの人型の的の例えで言えば,20本の的にパラパラに弾を撃ってもなかなか倒れてくれませんが,1つの的に集中して弾を撃てば,きっとどこかで倒れてくれるはずです。
 そうして一単元を何とかマスターすると,これで「数学をこなす力」がつきます。具体的に言うと「例題3種を予習→授業→復習の流れで理解暗記する」,「復習は3回行って,記憶の定着を図る」,「現場では取れる問題から解く」,「試験の復習をする」といった,一連の流れを頑張ってやり抜きましょう。すると,他の単元でも,この流れは変わらないので,自信がつくはずです。「やればできるなあ」と思えてくると思いますよ。
 では,どこに絞るか,ということですが,現役生は,目前の定期考査の範囲です。また,受験生や,看護系でいったん社会人になったけど,やっぱり看護師になりたい!!という方が数学をやり直す場合,オススメなのは,数Ⅰの「2次関数」です。この単元は高校数学の要ですから,ここをマスターできると,とても良い波及効果がありますので,やりがいがあります。
 そういうことで,今回は「一単元,まずマスターしてみよう」という提言でした。

 第14回への宿題です。そもそも,高校数学の勉強って? 何をすればいいの?

 ではまた次回。

Nasuno Kumao

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