第10条 下手でもいいから,自力で5分

 数学を勉強するときに,やってはいけないことは,「パッと見て分からない時に,すぐ模範解答を見てしまう」ことです。そうではなくて,まあ最低でも3分,できれば5分は,「あーでもない,こーでもない」と,手を動かして解く努力を,必ずして下さい。これをしないと,頭に何も残らないです。そうやって,まず自力答案を書く努力を習慣づけましょう。
 そして,できるだけ解き進めた後,答え合わせをします。合っていればまとめますが,間違っていたときは,応急処置編「ノートの取り方の提案」で紹介した通り,模範解答を写します。そのとき,考えながら写します。この時がとても大事で,自力答案と,模範解答との落差を埋めようと努力する時に,あなたの頭は賢くなるのです。
 繰り返しますが,いきなり読んでも何も残りませんし,また,あまり同じ問題に拘泥するのも,時間効率が悪い。そこでその「中道」をとって,「自力で5分」考えることが,とても重要です。全然できなくても良いし,むしろだいぶ「あさって」な事を書いていた方が,かえって頭に残るかもしれないです。まあ,悔しいだろうけど,模範解答をまねるようにしましょうね。「学ぶ」は「まねぶ」から来たとか(確かではありませんが,よく言われますね),聞いたことないですか?上手な人の答案をまねると,上達しますよ。その前提として,まず自力で数分は手を動かして考えることです。

 第11回への宿題です。先生からもっとキレイに書け,と言われませんか?

 ではまた次回。

Nasuno Kumao

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